子ども向けのプログラミング本が多数出ていますが、中でも、子どもに読ませたい本を実際の親の立場から紹介します。第2回は「ルビィのぼうけん コンピューターの国のルビィ」です。
タイトルルビィのぼうけん コンピューターの国のルビィ
原作リンダ・リウカス
翻訳鳥井雪
出版社翔泳社
価格1994円

今回選んだ本「ルビィのぼうけん コンピューターの国のルビィ」

「うちの子、気がついたらいつも、スマホで動画やゲームばかりしている…」そんなお悩みをもつお父さんお母さんはいませんか? 我が家の4歳児(年中)も、動画を見るのが大好き。一度スマホを貸すと、次から次へと動画を選んでいき、なかなか返してくれません。

生まれたときからスマホやパソコンなどの“コンピューター”があるのが当たり前の世界で育っている現代の子どもたちは、今や小学校入学前の子どもですら、“アイコン”を叩けば、何か楽しいことができる!ということを知っているんですよね。

しかし、コンピューターを使うことができても、それがどのような仕組みで、どうやって動いているのか。その“中身(テクノロジー)”に興味をもっている子どもは、どのくらいいるでしょうか?

今回取り上げる「ルビィのぼうけん コンピューターの国のルビィ」は、これまでコンピューターを“使う専門”だった子どもたちに、“コンピューターの中身”に興味をもつきっかけを与えてくれます。そして、「自分もコンピューターを作れるかも知れない」「作ってみたい!」という、使う側から作る側への好奇心をかきたててくれる知育絵本なのです。

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第2弾の冒険先は、コンピューターの中!

この絵本は、主人公である小さな女の子「ルビィ」が、冒険を通して、プログラミングの世界について理解を深めていく「ルビィのぼうけん」シリーズの第2弾!作者は、フィンランド出身の女性プログラマーで、現在のプログラミングの世界の中心人物のひとりである「リンダ・リウカス」。日本版の翻訳は、プログラミング言語Rubyを使う日本のプログラマー鳥井雪が手がけ、第一弾に引き続き、世界中で大反響を巻き起こしました。

親しみやすいカラフルな絵はそのままに、今回は子どもが大好きなファンタジックな世界観にさらに磨きがかかり、冒険先は、なんと“コンピューターの中”!お父さんの留守中にひとりでパソコンを立ち上げたルビィは、マウスを動かしても画面上にマウスポインター(矢印)が出てこないことに気がつき、マウスと一緒にパソコンの中へマウスポインターを探しに行くのです。

そして、マウスから「ビット」や「電気信号」についての説明を受けたり、「論理ゲート」を通過するためのなぞなぞに答えたり、いばりんぼうの「CPU」やビジュアル担当の「GPU」、さらに、「ロム」や「ラム」など、実際のパソコンの中にいるそのままの名前の部品たちと、次々と出会いながら、コンピューターの構造や部品の名前について学んでいくというストーリーです。

文字だけではなく、「絵」にも注目しよう

こちらを読み進める際は、ぜひ「絵」にも注目して欲しいです。なぜなら今回の絵は、ただかわいいだけではなく、物語のヒントになっているシーンがちょこちょこ登場するからです。実際に私は、最初読むのに必死で絵をよく見ておらず、最後にマウスポインターがどうして見つかったのか、結末が理解できないという事態に陥りました(笑)。

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聞き慣れない単語がたくさん出てくるので、何とか理解しようと文章に集中したくなりますが、物語のヒントはもちろん、パソコンに詳しい方なら「クスリ」としてしまうような小ネタ、さらに第一弾の登場人物も出ているので、ぜひ探してみてくださいね。

工作つき!難しいながらも新たな気づきを与えてくれるアクティビティ

そして後半は、より理解を深めるためのアクティビティ(練習問題)です。今回のポイントは、「自分でコンピューターを組み立ててみる」という、子どもたちが大好きな工作がついているところ!これには、我が家の4歳児も、ノリノリでスタートしました。

しかし、今回のアクティビティは、後半になるにつれ、どんどん難しくなっていきます。問題の数も26問と、第一弾の10問からどーんと増えます。我が子は、工作のノートパソコンが出来上がったところでリタイア。私自身も、「ビット」や「論理ゲート」「バイナリ」なんて言葉が出てきたあたりから理解が怪しくなってしまい、ちょこちょこwebエンジニアである夫に解説を求めながら進めていきました。

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ただ、難しいながらも感じたのは、コンピューターは、パソコンやスマホだけではないということです。アクティビティの中には、動物や物、機械などの選択肢の中から、どれがコンピューターで、どれがコンピューターではないかを選ばせる問題や、今はまだコンピューターではないものの、10年後はコンピューターになりそうなものを考えさせるような問題も出てきます。

そのような問題を考えながら、コンピューターとは今あるパソコンやスマホだけではなく、自分のアイデア次第で、何でもコンピューターになりえる、そんな可能性を感じることができました。

コンピューターを使う人から、作る人へ

この絵本を読んでみて感じたのは、お子さんがパソコンやスマホに興味を持ち出したら、ぜひ親子で一緒に読んでみて欲しい一冊だということです。まったく知識のない親子であれば、(私がそうだったように…)自分たちだけですべてを理解するのは難しいかもしれません。しかし、たとえ理解できなくても、 “ルビィがコンピューターの中に入っていく”というファンタジックな展開にワクワクするだけでも、十分コンピューターの中身に興味をもつきっかけになるのではないでしょうか。

将来どんな道に進むのかを選ぶのは子ども自身ですが、そもそもどんな道があるのかを知らなければ、選びようがありません。この絵本は、子どもたちの中に“コンピューターを使う人”だけではなく“コンピューターを作る人”という選択肢があるんだということに気づかせ、選択肢を増やしてくれる、そんな絵本だと感じました。

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