2018年8月に東京某所で開催された、遊びから「プログラミングの楽しさ」を理解してもらうためのイベント「遊んで学んで」。前回に引き続き、具体的にそれぞれのコンテンツについて見ていきましょう。

子どもたちにVR空間で遊んでもらいたい

私たちは『遊んで学んで』というイベントを提供しています。これは、未就学児から小学生を対象に「遊んでいるうちになにかを学べる」をコンセプトにしたデザイニウムとfor Our Kidsによる体験型イベント。この記事ではイベントで提供した、VR空間で塗り絵ができてそれをリアル空間に出力できるコンテンツを紹介します。

画像: 子どもたちにVR空間で遊んでもらいたい

VRとリアル空間の接続「VRペーパークラフト - みんなで街をつくろう」

近年注目されているVR(Virtual Reality)での遊びを体験できるコンテンツが、今回紹介する「VRペーパークラフト - みんなで街をつくろう」です。VRゴーグルやタブレットを使って、VR空間で建物や動物に塗り絵ができるコンテンツで、スプレーや筆を操りながら、自分の好きなカラーに仕上げまることができます。

そして描き終わったら、その建物や動物などの展開図をプリントアウトして、それを組み立ててみんなで街をつくります。

画像: 遊びの流れとプリントされる展開図

遊びの流れとプリントされる展開図

Nintendo Switchソフトの『スプラトゥーン』はとても人気のあるゲームソフトですが、今回紹介するコンテンツはこのゲームに似た感じで、VR空間上で3Dの物体に塗り絵をします。戦ったりはしないのですが、素敵な柄や色合いの作品をつくります。それをリアル空間に印刷し組み立て、みんなの作品を並べる、という手順になります。

この作品は、『スプラトゥーン』がきっかけではなく、VRコンテンツの実験や制作の体験から生まれました。「VR空間上に3Dの物体を配置して、それに対して塗り絵をするのって、きっと楽しいよね」というエンジニアが感じた単純で純粋な感想がきっかけなのです。この大人が感じた楽しさを、子どもたちにも体験してもらいたいと思い、このコンテンツの制作がスタートしました。

コンテンツの制作においてもっとも議論したのは「そもそも平面と立体の差ってなんだろう?」という基本レベルの話。理屈は子どもに言っても説教臭くなるだけなので、だったらその差をコンテンツにしてしまおうということになりました。これが立体を平面図で印刷して、組み立てると立体になるという、ペーパークラフトの部分になっています。

画像: カラフルな建物や動物が並ぶポップな街が少しずつ大きくなる

カラフルな建物や動物が並ぶポップな街が少しずつ大きくなる

VR空間にあるものだと、イベント会場などで大勢の人が同じものを共有するには、全員がVRゴーグルなどを被らないと困難です。それが手に取って触れる立体物になれば、イベント会場や家族・友達同士でつくったものをシェアしやすくなります。

自分の作った「作品」をいろいろな人に見てもらうというのはとてもいい機会です。そこにカラフルなものが並んでいくことによって、見た目のワクワク感も増えるだろうし、“街をつくる”みたいなテーマにすれば、イベントで盛り上がるかなと考え、コンテンツのコンセプトが出来上がりました。

現在のコンテンツではVRゴーグルとコントローラーの操作で色を塗ったりします。ただ、VRゴーグルは子どもにはよくないとの意見もあることから、タブレットでもVR空間にアクセスして塗り絵ができるようにしました。

画像: VRゴーグルとコントローラーでペイント。タブレットでもできる

VRゴーグルとコントローラーでペイント。タブレットでもできる

VR空間からリアルへの出力

近年、インタラクティブなコンテンツが増えてきています。たとえば、子どもの動きがコンピューターに取り込まれ、プロジェクターなどで表示されるコンテンツなどもそうです。前回紹介した「遊んで学んで」も、子どもが塗り絵した絵をコンピューターに読み込み、プロジェクターで表示して動かすものでした。

このように、リアルな空間からバーチャルな空間に表示するコンテンツは多く見受けられますが、この「VRペーパークラフト」はその逆で、バーチャル空間で作業した結果をリアル空間に出力するものです。それも平面でなく立体で。

立体での出力と言えば、3Dプリンターが思い浮かびますが、3Dプリンターでは時間もコストもかかってしまいます。プリンターで展開図を出力すれば、時間もコストもかからず、飽きっぽい子どもたちにも即フィードバックできます。子どもがつくったペーパークラフトを、親子で組み立て並べている姿はとても微笑ましく、コンテンツ提供者として喜びを感じる瞬間でした。

画像: 親子で一緒に組み立てや配置します。他の作品に刺激されもっとやりたい気持ちになります。

親子で一緒に組み立てや配置します。他の作品に刺激されもっとやりたい気持ちになります。

今後は、このようにリアル空間とバーチャル空間を行き来することや、MR(Mixed Reality)のようにリアル空間とバーチャル空間が融合する場所が増えてくるでしょう。子どもたち、そしてその子どもの親たちがこのようなコンテンツを楽しむことで、これからの時代の可能性を体感してもらいたえればと思います。

次回は、遊んで学んでのイベントで提供した他のコンテンツの詳細について紹介します。

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