前回まででパン屋さんを副業的にはじめる際に「飲食業は法律的なハードルが高い」という話をしました。でも、実はそれを軽々乗り越える方法があるのです。

これまでの【週末パン屋のはじめかた】はこちら

飲食業は法律的なハードルは高い?!

前回、前々回で「主婦は、副業的に週末起業からはじめよう!」というコンセプトを提案しました。そして、あこがれのパン屋さんも、副業的にはじめられますよ、というお話をしましたよね。でも、同時に「飲食業は法律的なハードルが高いです」というお話もしました。

画像1: パン屋開業はローリスク?!ヤドカリスタイル&レンタルスペースで今すぐはじめよう【週末パン屋のはじめかた】

いったいどっちなのよ?

って気持ちでモヤモヤとしたまま、前回のコラムを読み終えた方、お待たせいたしました!今回は「法律のハードルをふんわりと飛び越えよう」ということでお話しします。

さて、飲食業としてパン屋を仕事にする時に、最低限必要なことは以下の2つです。

  • 衛生管理責任者の資格
  • 飲食店営業許可

これらについて、少し掘り下げて説明しますね。まず、衛生管理責任者。これは「人」に関する資格です。飲食店を営業するときは、お店ごとに一人、衛生管理責任者を置かなくてはいけません。

食品衛生責任者修了証。もちろん私ももっている。

つまり、あなたが副業的なパン屋さんをやる場合は、あなたが衛生管理責任者であればよいわけです。

この、衛生管理責任者の資格が認められている人とは、以下のような方々です。

※公益社団法人大阪食品衛生協会ホームページより

  • 栄養士
  • 調理師
  • 製菓衛生師
  • 食鳥処理衛生管理者
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ええ? そんな資格もってませんよー!

大丈夫、次の人も有資格者です。

  • 医師
  • 歯科医師
  • 薬剤師または獣医師
  • 医学、歯学、薬学、獣医学、畜産学、水産学または農芸化学の課程を修めて卒業した者
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ちょっと、さらにハードルがあがってません?

そうですか、実はもう一つあるのです。

  • 食品衛生責任者養成講習会修了者など

養成講習会!実はこれが、一番かんたんに食品衛生責任者の資格を取得する方法なのです。この講習会、6時間の座学を受けるだけで、即日修了証を交付してもらえます。受講料が10,500円(税込)かかりますが、取得すれば一生ものですから、とりあえず時間のあるときに受講しておくことをお勧めします。

さて、次が最大のハードル、飲食店営業許可です。これは保健所がお店を実際に見に来て、条件が整っているか確認して許可を与えるものですから、前回までで書いた営業許可条件が整ったお店が必要です。

営業許可をとっている場所を借りる「ヤドカリスタイル」

このハードルが難関のように思えるでしょう?でも、実は週末起業的にローリスクで乗り越える方法が、2つあります。一つ目は、「営業許可をとっている場所を借りる!」。大阪では、「ヤドカリカレー」というのが数年前から大流行しています。これは、夜だけ営業する居酒屋のようなお店に昼間だけ間借りして、ランチタイムにカレーを供するスタイルの飲食業のこと。

本格的に開業する前の腕試しとしてローリスクではじめられるので、多種多様なカレーを出すオーナーさんがたくさんいらっしゃいます。先日、ヤドカリカレーの名店、北浜にある谷口カレーに行ってみました。谷口カレーは平日、月曜日から金曜日のお昼だけ営業しているお店。営業時間は11時30分から売り切れるまで、といさぎよいスタイルです。

この日は、12時20分ごろにうかがいましたが、すぐに満席で順番待ちが出る盛況ぶり。食べ終わってお店を出た12時35分ごろには、店頭の黒板に「本日完売しました!」の表示が出ていました。

さて、ヤドカリスタイルはローリスクの利点を活かして、ニッチな市場を狙えるのも特徴のひとつ。店舗を構えると維持経費が必要になるので、ある程度の顧客数を確保しなければなりません。なので、一般受けするようなメニューも必要になってきます。でも、ヤドカリスタイルなら、店舗経費はレンタル料だけなので、自分が追求する味でチャレンジできるのです。

カレーで有名になったヤドカリスタイルですが、パン屋さんもあるようです。検索してみると、こんなサイトがありました。

この中の「おでかけぱん屋 sedon(セドン)」は、営業しているパン屋さんの一角を借りてやっているみたいですね。

ヤドカリスタイルでやるには、既存店舗のオーナーさんとの人間関係を構築する必要があります。自分のやりたいことへの熱い情熱を語り、実店舗のオーナーさんと意気投合することで「間借りさせてあげよう」ということになります。なので、その人間関係を築けるかどうかが、週末起業的パン屋さんをはじめるときの、やや高めのハードルになります。

許可を取得しているレンタルスペースを借りる

そんな人間関係、すぐにはつくれそうにないわ、と諦めかけたあなた!別の手があります。それは、営業許可を取得しているレンタルスペースを借りること。少子高齢化が進む日本では、空き家がどんどん増えているのはご存知の通り。そんな空き家を改造して飲食店や菓子製造の営業許可を取り、レンタルするサービスが増えているんです。

たとえば、こちら。

すたーとあっぷきっちん

主宰の木村優子さんは、病気をきっかけに食の重要性に気づき、安心安全な食べ物の作り手を応援するために、菓子製造許可/飲食店営業許可付きシェアキッチンとして「すたーとあっぷきっちん」をつくりました。築30年のマンションを借り、できるかぎりDIYでローコストにリノベーションして、営業許可を取得しています。

「すたーとあっぷきっちん」の利用者は、普通の主婦から仕事をもっているOLさんまでさまざま。オープンしてから5年目ですが、今では平均して月に15人の人が「すたーとあっぷきっちん」を利用しています。この需要の高まりを受けて、2018年6月には東京の自由が丘に2店舗目をオープンしています。

企業が自社施設の一部を改造したレンタルスペース

また、地域活性化や集客施策の一つとして、企業が自社施設の一部を改造して、営業許可のあるレンタルスペースを運営しているという例もあります。たとえばこちら。

キッチンスタジアム Second M(大阪府箕面市)

Second Mがある場所は、大型ショッピングモール「キューズモール」のすぐ隣のプロ用電動工具店「株式会社モリタ」の二階。管理人の森田ちか子さんは、モリタの2代目なのです。

ショッピングモールに隣接する好立地でありながら、プロショップということで、職人さん以外はほとんど来店する人がいませんでした。そこで、近隣地域の方にも気軽に出入りしてもらいたい、と考えた森田さんがオープンしたのが、複合レンタルスペース「Second M」です。

電動工具店が母体ということで、ものづくりができるDIYルームもありますが、菓子製造許可・飲食店営業許可のあるキッチンルームが人気です。さらに、カフェや飲食店をやりたい人をサポートする開業支援も行っています。

「天使の時間」が週末起業しているスペース

そして、私たち「天使の時間」が週末起業しているレンタルカフェスペースもご紹介しましょう。

ケイジェイワークス コラボカフェ(大阪府箕面市)

https://kjworks.co.jp/kurashi-no-mori/collabo-cafe

ケイジェイワークスは、木造注文住宅を建築する工務店。ケイジェイワークスが現在の場所に事務所を構えた2005年ごろ、その周辺は空き地しかなかったそうですが、2009年、事務所のとなりの敷地に産地直送の野菜直売所ができて人が集まる場所になったので、モデルハウス内の展示用キッチンを使ってレンタルカフェをスタートさせました。それがケイジェイワークスのコラボカフェです。

レンタルキッチンを借りた実際の起業方法を解説

私がやっている週末カフェ天使の時間は、こちらのコラボカフェを利用していて、まもなく8年目になります。「すたーとあっぷきっちん」は名古屋と東京、「Second M」と「ケイジェイワークス」は大阪ですが、「シェアキッチン」や「レンタルキッチン」「レンタルカフェ」などのキーワードで検索すれば、みなさんのお近くにも、きっとこんな施設があるはずです。

また「すたーとあっぷきっちん」がつくっているWebマガジンでは、全国のシェアキッチンの情報を掲載されているので、このWebマガジンでお近くのシェアキッチンを探すのもよいと思います。

このレンタルキッチン、レンタルカフェを使ってスタートするのが、私がお勧めするプチ起業的週末パン屋さんです。さて次回は、レンタルキッチンを借りて週末プチ起業する方法の実際について解説します。

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