昨今の新型コロナウイルス(COVID-19)に伴う学校の休校で、私が当初予定してたワークショップも軒並み中止になりました。そこで、オンライン会議システムを使ったオンラインイベントを5回ほど開催。その様子をレポートします。

  • オンライン授業の種類
  • 実際にやってみて感じたこと
  • アフター・コロナの教育を考える

これまでの【プログラミング教育のホントのところ】はこちら

子どもたちの学びもテクノロジーによって支えられていく

画像: 子どもたちの学びもテクノロジーによって支えられていく

昨今の新型コロナウイルス(COVID-19)に伴う学校の休校措置により、子どもたちは家にいることを余儀なくされています。実際はまったく問題ないはずですが、公園で遊んでいると近隣住民から苦情が入るなどといったある種の二次的被害もあるようです。

今回の休校措置に伴い、多くのEdTech関連企業が自社のサービスを無料で提供してくれています。この動きはまさにインターネット時代だからこそできることであり、子どもたちの学びもテクノロジーによって支えられていく、そんな未来を少し垣間見たような気がします。

多くのプログラミング教室やワークショップイベントも中止や延期になってしまっているなか、Zoomなどのオンライン会議システムを使ったオンラインイベントをやっている事例が増えてきています。私も CoderDojo Kashiwa のプロジェクトとして、”Real OnlineDojo”を立ち上げ、5回ほど開催しました。

今回の記事では、オンラインでやることのよさや新たな気づき、また実際にやったからこそわかった難しさをご紹介します。

オンライン授業の種類

画像: オンライン授業の種類

オンラインのよさは、時間・空間を超えて好きなときに学べるということでしょう。たとえば、大手予備校が展開する動画授業などがよい例です。ちょっとした隙間時間に動画を見て学べれば、時間を有効活用できます。

しかし、この方法では、完全な一方通行な知識の提供モデルになってしまい、インタラクティブな授業を展開するのはかなり難しいです。私はよく動画配信授業を「最強の一斉授業」と呼んでいます。(正直に書けば、多くの一斉授業はこの動画配信授業でよいと思っています。ただし、こと小学校の話をするならば、次期学習指導要領で謳われている「主体的・対話的で深い学び」とはほど遠いとも言えるでしょう。)

一方で、Zoomなどのオンライン会議システムを使うと、みんなで同じ時間にオンライン上に集まり、インタラクティブなコミュニケーションを伴う授業ができます。オンライン空間に集まる感覚は、実際の教室に集まる感覚とはかなり異なりますが、これはこれでおもしろいものです。しかし、これでは空間的制約からは解放されたとしても、時間的制約には囚われてしまいます。

実際にやってみて感じたこと

画像: 実際にやってみて感じたこと

今回 CoderDojo Kashiwa で取り組んだのは後者の方式です。本来なら開催するはずだった時間に Zoom 上に集まり、自分たちのやりたいことを自由にやってもらいました。基本的に、もくもく会(※もくもくとなにかやり続けるだけの集まり)のような形で、たまに誰かが話して盛り上がる、といった形で進みます。

しかしやってみると、なかなかに難しいことがよくわかりました。たとえばオフライン空間(物理空間)では、その場にいる全員となんらかの物理的な距離が生まれます。誰かが話をしていても、自分との距離が遠かったり近かったりするわけで、それによって声の大きさや身振り手振りなどを調整することが可能です。

ところがオンライン空間だと、参加者全員と同じ距離感(モニターと自分との距離)で接することになります。オンライン会議に慣れている人であればまったく問題のないことですが、初めて体験する子どもたちには、その感覚が(当然ですが)ないため、コミュニケーションがいつも以上に難しくなってしまいます。

もちろんこの問題をテクノロジーによって解決することは可能です。たとえばZoomには参加者のマイクを主催者が強制的にミュートできる機能があります。マイクと服や肌が擦れて意図しないノイズが入ってしまっているユーザーをミュートにしたりできるのは、とても便利な機能です。

 

同様の問題は、大人とのオンラインミーティングのときにも発生します。今回の騒動をきっかけにして、多くの企業がリモートワークやオンラインミーティングを採用しています。私も普段の1.5から2倍はオンラインミーティングをしていますが、「オンラインミーティング・リテラシー」とでも呼ぶ力を身につけることは大切だと感じます。これは慣れの問題なので、使い続けることで養っていけるでしょう。

もちろん悪いことばかりではありません。今回のプロジェクトのゴールは、オンライン上に子どもたちの居場所を作ることでした。突然の休校措置によって友だちにも会えず、ずっと家にいることは精神衛生上好ましくないことだと思います。家族以外で、少しでも知っている人とコミュニケーションを取る機会を確保してあげることは、私たちのような活動をしている者にできることだと思います。

プログラミングはコンピューターを使うのでオンライン授業と相性がいいこともわかりました。わからないことは、子どもの画面を共有してもらうことで、すぐにデバッグできます。ときにはこのような方法もよいのかもしれません。

アフター・コロナの教育を考える

画像: アフター・コロナの教育を考える

今回の出来事はよくも悪くも教育の世界にも大きなインパクトを与えました。そもそも学校という物理的空間は必要なのか、という意見も見受けられます。

政府は現在GIGAスクール構想を打ち出し、一人一台コンピューターとネットワーク環境の整備を進めています。学校の授業に本格的にコンピューターが入ってくることによって、これまでとはまったく違った学び方ができるようになるでしょう。

注意すべきは、機材を揃えたからできるだろうというのは大きな間違いだということです。何事も自分たちで使ってナレッジをためていくことでしかはじまりません。ハードウェア・ソフトウェアに加えて、それを使っていいものを作るぞ、というマインドセットが必要になります。

学校の役割と子どもたちの学びをどのように考えていくかが今後の課題です。今回の出来事は考えるきっかけになったと言えるでしょう。

また、プログラミング教育との関連で言うならば、やはり創造的に学ぶことの大切さが証明されたような気がします。先日、子どもたちがマインクラフトのマルチプレイサーバー上で、自主的に卒業式を開催したというニュースがありました。

デジタル世界を生きる子どもたちにとって、オンライン空間でなにかをすることは”当り前”なのです。そういったことができる環境を整え提供し続けることが、大人たちの責務なのかもしれません。

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