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ランチパックのコクとよく合うレシピ
パンをよく食べる京都などでは、パンとお味噌汁を一緒に食べる方も少なくないようです。お味噌汁はスープよりも手軽につくれて、なによりお味噌のもつ栄養価や免疫力効果が期待できます。
ランチパック・ピーナッツ味とよく合うレシピを紹介します。「鶏ささみとかぼちゃの味噌汁」と、フルーツを使った「トマトとぶどうのサラダ レモン醤油ドレッシング」です。
鶏ささみとかぼちゃの味噌汁
材料 2〜3人前 調理時間 10分
- 鶏ささみ 100g
- かぼちゃ 100g
- 水 200cc
- 調製豆乳 200cc (水と豆乳は合わせておいてよい)
- ほんだし 小さじ1
- 味噌 大さじ1(今回はマルコメの糀美人を使用)
- 白すりごま 少々

下拵え
ささみの筋のとり方
筋がある方を上にしてささみを置き、筋から肉を剥がすように左右から切り込みを入れます。切っ先が下まで貫通しないように気を付けてください。

ささみを裏返し、筋と肉の間に包丁を寝かせて入れます。左手で筋の端をしっかり固定し、包丁を少しずつ右にスライドしながら筋を取り除きます。


1.かぼちゃ100gをラップでくるみ電子レンジ500wで3分加熱します(ここで全体が柔らかくなるまでしっかり加熱してください)。
この間にささみの筋を取り、2〜3cm角にカット。塩(分量外、1g目安)で下味を付けます。かぼちゃは火が入ったら、一口大にカットします。
2.鍋にかぼちゃ、ささみ、水、豆乳、ほんだしを入れ強火にします。鍋のふちが沸々し、豆乳の表面が揺れるくらいまで温まったら火を止めます。

3.味噌を漉して入れます。この時点で、ささみにもかぼちゃにも火が入っていることを確認し、もしまだ火が入っていなければ、そのまま2〜3分置き予熱を加えてください。もしご自宅に【白ねりごま】があれば、ここで大さじ1を目安に加えてみてください。ねりごまの風味、油分が加わることで味に厚みとまとまりが出てお味噌汁とピーナッツクリームの仲をより取り持ってくれます。
4.器に盛り、白すりごまを少々振って完成です。白すりごま以外にも、お子様が苦手でなければブラックペッパーまたはシナモンを振るのもオススメ!
かぼちゃは、あらかじめ加熱してカットしたものを冷凍保存しておくと便利です。チンしてカットしたら粗熱を取り、クッキングシートを敷いたバットに並べ冷凍します。固まってから袋に移せばかぼちゃ同士がくっつかず、一切れずつ取り出せて便利です。1/4カット(約350g)なら500wで5〜6分です。
1/2カットや1/4カットのかぼちゃを生のまま冷蔵保存する場合も、種とわたはしっかり除いてからラップにくるんで保存しましょう。わたの部分には水分が多く、傷みが生じやすいためです。


トマトとぶどうのサラダ レモン醤油ドレッシング
材料2人前 調理時間5分
- プチトマト (お好みのもの) 5粒
- ぶどう(皮ごと食べられるもの) 5粒
- レモン醤油ドレッシング
- はちみつ 小さじ1
- レモン汁 小さじ1
- 醤油 小さじ1
- オリーブオイル 大さじ1
- 塩 少々(1g目安)


1.レモン醤油ドレッシングをつくります。塩の粒は油に溶けづらいので、まずは油以外の材料をよく混ぜ塩を溶かしましょう。
最後にオリーブオイルを加えれば完成です。容器に移し、使う直前によく振ってください。密閉の小瓶やディスペンサーに材料を入れて振り混ぜてつくれば、そのまま保存できますし、洗い物も少なく済みます。
2.プチトマトとぶどうは縦半分にカットします。プチトマト、ぶどう、あれば好みの葉物(水菜、ベビーリーフ、白菜の葉の部分などやわらかいものが合います)を器に盛り、ドレッシングをかければ、かわいいサラダの完成です。
時間に余裕のあるときは、プチトマトとぶどうの皮を剥き、お皿に盛る前にドレッシングと混ぜ合わせると味の絡みがよくなります。
《コラム1》味噌と麹で「免疫力」アップ!

今回のレシピの大きなテーマはズバリ「免疫力のUP」!発酵食品が体にいいのはなんとなく知っている。けれど、なぜ味噌で免疫力が上がると言われているのでしょうか?簡単にご説明します。
免疫力とは読んで字の如く、疫(病)を免れるために体に備わっている免疫細胞の働きのこと。免疫細胞には種類があり、それぞれの役割が果たされることで、私たちの体はウィルスなどの異物から守られています。その免疫細胞の働きを正常に促すには、普段の食事の内容や生活習慣がとても大事なのです。
免疫細胞を増やし、健康を保つための大事な要素として、腸内の善玉菌を増やすことがひとつ挙げられます。腸内には多くの免疫細胞が住んでいます。皆さんも聞いたことがあるかもしれませんが、腸には「腸内フローラ」という細菌のコロニーの集まりがあり、善玉菌、日和見菌、悪玉菌が共存しています。悪玉菌が増えすぎてそのバランスが崩れると、免疫力の低下やがんの原因、更には精神の不調を招くこともあります。
味噌に含まれる乳酸菌は善玉菌を増やすもととなり、味噌のこうじから産生されるオリゴ糖は善玉菌の餌となり活動を活発化させます。更に味噌には代謝の促進、体を温め冷えを改善したり、がんの予防といったたくさんの効果があります。
今回のレシピでは、大豆由来のオリゴ糖を含む豆乳と、同じく善玉菌の餌となる水溶性食物繊維を豊富に含むかぼちゃを合わせました。
今回、レシピを開発している中で難問となったのは「甘いパンに合う栄養のあるお味噌汁をつくれるのか?」というところでした。
まず、ピーナッツクリームに合う食材として、コクと甘味のある旬の野菜「かぼちゃ」が浮かび、次にかぼちゃとピーナッツクリームを受け止めるには、どんな味噌がいいか思案しました。
甘みを感じられて、香りがいい味噌が合いそうだと思い、いくつかの味噌で試したところ、ぴったりマッチしたのが「糀美人」です。このお味噌の魅力は、たっぷり使われた糀由来のふくよかな香りと甘み。繊細でありながら、料理にメリハリを与えるのに十分な塩味もあるので、たくさん使わなくてもしっかり米みその存在感と旨味を表現してくれます。
空気を含んだような軽いテクスチャーで、お味噌汁をつくるときには湯に直接加えてぐるぐるっと混ぜれば、漉し器を使わなくてもふわっとほどけるように溶けてくれるのもうれしい・・・。(今回のレシピでは、他のお味噌を使うことも想定して「漉し入れる」と表記しています)。
ご家庭で普段使われているお味噌でも、今回のレシピはおいしくつくってもらえると思います。その場合、かぼちゃの甘味など食材ひとつひとつの味に「耳を傾け」、味噌の量も調整していただければと思います。
《コラム2》ランチパックの秘密

ちなみにピーナッツ味のランチパックのカワイイ「ピーナッツ」の焼印。これは、可愛さを演出しているだけではなく、アレルゲンに配慮して落花生を使っていることがハッキリわかるように焼印しているとのこと。

ランチパックのキャラクター「ランチちゃん」と「パックくん」
キャラクター設定によると「何事にも興味津々」とのこと。味噌汁とのマッチングも、きっと二人は喜んでくれてるはず!
料理は自由。おいしいものはカンタンにつくれる
今回は菓子パンとお味噌汁という、少し無茶にも思えるようなテーマでした。しかし今回のレシピ制作を通して私があらためて感じたのは「料理に正解はない!」ということ。
家族においしくて体にいいものを食べさせたいと思い、勉強し、献立を考え料理をつくる。これを毎日3食というのはとても大変なことです。しかも、一生懸命つくったものが、必ずおいしいと言ってもらえるかというと、そんなこともない(これはプロも一緒です)。
ご家庭での料理を「義務」としか感じられなくなってしまうかもしれません。そんなときに、自分がもっている「料理の常識」の幅をゆるーく広げていくことってとても大事だと思うのです。
おいしい料理をつくるためのセオリーはもちろん存在します。しかしそれだって絶対ではありません。料理がつくられる環境や食べ手によって変化するべきものです。私もレシピを考えるときはそのセオリーを意識していますが、ご家庭の台所事情を想像した上でセオリーをあえて大きく無視することもあります。
もし皆さんに「この料理はこうしなくちゃいけない」「手間ひまかけた料理が上等な料理だ」などの思い込みがあるとしたら、一度取っ払ってみてください。思い込むならば、「料理って自由だし、おいしいものはカンタンにつくれる!」と思い込んだほうがずっといい。
料理は誰でも人を幸せにできる「コミュニケーション方法」だと私は思っています。できるならば、少しでも皆さんに料理と食事を楽しんでほしいと心から願っています。
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