文字の読み書きに極端に時間がかかるなどの症状をもつ学習障害「ディスレクシア」。そんなディスレクシアを改善するために、スマホやNintendo Switch、書籍を使ってトレーニングする方法を紹介します。

スマホで取り組める「ディスレクシア」対策

国立研究開発法人国立成育医療研究センター副院長の小枝医師が、鳥取大学在籍時に開発したのは、スマホでディスレクシアのトレーニングに取り組めるアプリです。

画面に「れ」といった単文字が出て、2秒後に読み上げる音声が出てくるので、その前に素早く読むという練習をする、というものです。保護者などが、あっていたら○を間違っていたら×を押します。

iOS版(iOS版は2021年3月末で終了予定)

Android版

無料かつスマホがあれば、すぐに取り組めるので、未就学児や「ひょっとしたら文字の読み書きが苦手なのかも?」といったときなどに、診断より前に”試しに練習してみる“ことで現状を把握することにも役立つと言えます。

89.7%の読者が読みの向上があったトレーニングブック「読むトレGO!」

ディスレクシア向けのベストセラー書籍「ディスレクシア発達性読み書き障害トレーニングブック」の著者である医学博士平岩幹男氏が書いた「読むトレGO!」は、実際に本書でトレーニングした読者のアンケートにおいて、89.7%が「読む速度の向上を感じた」とのこと。

画像: Team読むトレGO!プレスリリースより

Team読むトレGO!プレスリリースより

「読むトレGO!」Nintendo Switch版は「音声認識エンジン」搭載

画像: amzn.to
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画像: マイクから子どもが喋っている言葉を認識することで、ゲーム画面に表示されている言葉が正しく発音されているかを確認できる

マイクから子どもが喋っている言葉を認識することで、ゲーム画面に表示されている言葉が正しく発音されているかを確認できる

今回、NintendoSwtich版「読むトレGO!」の製作総指揮をとった大場規勝氏を取材しました。

大場規勝

ゲームプロデューサー。プロデュース代表作は『プロサッカークラブをつくろう!』『サクラ大戦』など。

教科書を見るだけで泣き出す子どもがいるから、勉強っぽくない雰囲気を出したかった

画像: 教科書を見るだけで泣き出す子どもがいるから、勉強っぽくない雰囲気を出したかった

ディスレクシア向けのトレーニングとして、NIntendoSwitchというプラットフォームを選んだ理由は、「教科書を見るだけで泣き出す子どもさえいる」という話を聞いたからだ、と大場さんは言います。

大場規勝氏(以下、大場) 「字を上手に認識できない」ということが、感覚として大人や世間が理解していないことが多いんです。それなのに「努力すれば読めるようになる」「書き取りをちゃんとしないから!サボっているんじゃないの?」みたいな言われ方をされたり、100回書き取りのようなことをさせられる子さえもいるという話を聞きました。そういった子どもたちは、つらくて教科書を見るだけでも泣き出してしまう……。

ゲーム機であれば、抵抗感なく取り組んでくれる。実証実験※では、Nintendo Switchを使って実際に読み書きが困難な子どもたちに協力してもらいました。ゲーム機とはいえ、内容はトレーニングなので、どのように受け入れられるのか、ゲームプロデュースを長年やってきた者としてはヒヤヒヤでしたが、ふたを開けてみたら、どのお子さんも楽しみながら取り組んでいました。

※この実証実験は、2019年8月30日~9月28日の4週間、初日に監修の平岩医師の問診とテスト、4週の間は実験用ソフトを家にもって帰りトレーニング、最終日に平岩の問診とテスト、という内容。結果は、すべての児童の読みのスピードが向上、また3分の2の児童が20%以上向上。論文は小児科医の専門誌『小児科診療 2月号』(2020/2/1発行:診断と診療社刊)に掲載されている。

保護者と子どもで一緒に「どこまで成長したか」を実感してもらいやすい工夫

大場 「読むトレGO!」はゲーム方式ですが、内容はあくまで「トレーニング」です。継続してモチベーションを保ってもらうためにも、(本人に)学習度がどのくらい伸びているのかを実感してもらう必要がありました。学校の学び直しだとしたら、どのレベルまで成長したのかなど、監修の平岩先生の協力を仰ぎながら、科学的にきちんと評価がでるようにしました。

今回紹介したスマホアプリ・書籍・ゲームは、いずれも「発達性ディスレクシア」と診断された子どもだけでなく、「もしかしたら」という子ども対象とのこと。早めに気づいてあげられれば、より効果は期待できそうです。

画像: www.yomutore.net
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