幼児にも論理国語を教えている出口先生は、新しい時代に活躍する子どもには、右脳と左脳がバランスよく育つ必要があるといいます。それでは右脳と左脳を育てるには具体的にどのような方法があるのでしょうか。

右脳と左脳の育て方

画像: 右脳と左脳の育て方

新しい時代に活躍するためには、子どもにどのような能力を身につけさせたらいいのでしょうか。

1つは「論理的な言語」で、自動翻訳機もAIも、論理的な言語でなければ理解できません。物事を理解するのも、思考するのも、人に伝えるのも、論理的な言語によることが多いです。

もう1つ大切なのは、「想像力」とそれに伴う感性です。現実に存在するものの延長で考えられるものは、これからはすべてAIが実現していくことになるでしょう。それならば、現実に存在しないことをイメージできる想像力こそが、何よりも重要になっていきます。

自分の脳に喚起されたイメージを実現するために、AIやロボットを利用するのであって、そもそも新しいことを想像できなければ、結局はAIやロボットに取って代わられる仕事にしか従事できません。

感性を磨き、豊かな想像力を身につけるためには、音楽や芸術が非常に効果的です。そのために「出口式みらい学習教室」では、音楽やダンスなどを重視しています。ミュージカルを教育プログラムとして組み込むことも、すでに海外でも効果が実証されているのです。

とくに、まだ左脳(言語脳)が発達していない幼児は、その分右脳が働きやすいので、音楽や芸術によって感性を磨き上げるのには最適な時期だと言えます。なので家庭においても、クラッシック音楽を聴かせたり、工作やお絵かきをさせたりすることが、とても重要なのです。この時期は、指先の運動も重要になってくるので、幼児期にピアノやヴァイオリンを習わせるのも効果的です。

ただ、幼児期がまだ左脳が発達していないからと言って、右脳ばかりを過度に刺激することには、注意が必要です。言語によって物事を整理し、思考することが苦手な、感覚的な子ども、あるいは情緒不安定な子どもに成長してしまう可能性があるからです。

たしかに、右脳が発達する時期にそれを刺激することは大切ですが、それと同時に、徐々に言語脳を鍛えていかなければなりません。その微妙なバランスが、創造的な脳を育てることになるのです。

そのために必要なのが、物語の読書と漢字教育なのです。

想像力を育む物語の効用

画像: 想像力を育む物語の効用

漢字教育の話はまた別の機会にするとして、ここでは物語の読書の話をしましょう。

神話や童話をはじめとするさまざまな物語を幼児童期に読ませることは、子どもたちが社会で活躍するための大切な能力を育むことになります。

物語を読むことで、言葉によってイメージを喚起する力を養えます。ウサギとカメが会話をするなんて、現実世界ではあり得ません。おとぎの国はどこにも存在しないし、わたしたちが王子様やお姫様になることも、現実世界では適わないことです。ところが、物語では現実にはあり得ないことが何でも起こり得るし、また言葉の力によってさまざまな疑似体験も行えるのです。

こうして獲得したイメージ喚起力が、これからのAI時代にいかに大切かは、今まで指摘してきたとおりです。

漫画やアニメも、たしかに現実にあり得ない世界を表現しているのかもしれませんが、これらは映像としてすでに完成されたものとして、子どもの前に提出されます。ですので逆に、言葉の力でイメージを作り上げる能力が育たなくなるのです。

人間は誰でも楽なほうへと流れる傾向があります。とくにこの時期の子どもは、自ら努力しようとはあまり思わないので、すでにできあがったものを楽しむだけの、受動的な態度となり、それが習い性となってしまう可能性が強いのです。

幼児童期には、物語をふんだんに読ませることにしましょう。それが、子どもたちの想像力をかき立て、イメージ喚起力を鍛えることになります。そのことが、言葉の力によってなされることから、徐々に右脳だけでなく、左脳もバランスよく発達するのです。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.