
この連載では、Scratchを使って、ゲームをつくりながら、プログラミングを楽しんでもらいたい!と考えています。しかも子どもだけでなく、大人も一緒に!
プログラミングは難しくない!
2020年からの小学校でのプログラミング教育義務化に向けて、「スクラッチ:Scratch」の知名度が上がっています。NHKのEテレで放送されているプログラミングの番組も、使っているのはScratchですね。
「プログラミングってなんか難しそう!」と身構えてしまっている人や、逆に、「Scratchって子ども向けでしょ」なんて子どもだまし程度だと思っている人に、ぜひ、読んでもらいたいな、と思います。Scratchは、とっても敷居が低くて、小学生でもプログラミングができますが、けっこうおもしろくて本格的なゲームもつくれるんですよ。
もちろん、「子どもがScratchをやっていて、自分もなにかつくってみたくなった」という方や「子どもと一緒につくったけど、うまく動かない」「動作におかしなところがあるけど、なぜそうなるのか、どうしたらいいか解決できない」なんていう方も大歓迎!
作品をつくる喜びや、知的好奇心は子どもだけのものではありません。大人が楽しむ姿を見てその素晴らしさに気付く子どもも多いと思います。親子で一緒にプログラミングを楽しみましょう!
ちょっと凝った大人も楽しめるゲームを題材にして、初心者でも本格的なゲームをつくれるように、段階的に、ブラッシュアップして完成を目指します。
こんな内容を予定しています。
- Scratchってなんだろう←今回
- Scratchプログラミングをはじめよう
- 簡単なゲームをつくってみよう(もぐらたたき)
- 神経衰弱(カードをシャッフル)
- 神経衰弱(カードを開く)
- 神経衰弱(2枚が一致していたとき)
- ブロック崩しの前に(ラケットゲーム)
- ブロック崩し (基礎編)
- ブロック崩し (応用編)
- 五目並べ (盤を描く)
- 五目並べ (石を置く)
- 五目並べ (石のチェック)
- 五目並べ (コンピューターの手)
その中で、「こんなことができるんだ!」、「これって、こういうことだったのか!」という体験を親子でたくさんしてもらえたら、と思います。
Scratchってなんだろう
Scratchは、画面(ステージと呼ばれる)にドラッグ&ドロップで部品(スプライトと呼ばれる)を置いたり、ブロックの形をした命令をパズルのように組み合わせていったりして、アニメーションやゲームなどのアプリを簡単につくることができる「プログラミング言語学習環境」です。
小学生でもプログラミングができるように、MIT(マサチューセッツ工科大学メディアラボ)のライフロング・キンダーガーテンというグループがつくり、サービスを提供しています。
Scratchを使えば、難しいプログラミングについての知識や経験は必要ありません。また、世界中の人と作品を共有できるオンラインコミュニティが用意されています。
■ Scratch – Imagine, Program, Share
Scratchプログラミングに必要なもの
Scratchは、インターネットに接続して、Webブラウザー上で使います。なのでScratchを利用するには、次のものが必要です。
Windowsの場合
- ブラウザー(最新バージョン、または1つ前のバージョン)
- Chrome、Firefox、Edge、Internet Explorer 11のいずれか
- Flashプレイヤー(2016/7/15以降のバージョン)
- Adobe Flash Player
Macの場合
- ブラウザー(最新バージョン、または1つ前のバージョン)
- Chrome、Firefox、Safariのいずれか
- Flashプレイヤー(2016/7/15以降のバージョン)
- Adobe Flash Player
インターネットに接続できない環境であったり、最新のブラウザーが用意できなかったりする場合には、コンピューターにオフライン用のツールをダウンロード→インストールして使うことも可能です。
※Windows、Macの他に、ChromeOS、Linuxでも動作します。この連載では、OSはWindows10、ブラウザーはChromeを使っています。他のOSやブラウザーとは、画面やメッセージなどが異なる場合があります。
Scratchアカウントの登録
自分でつくったプログラムを保存しておくには、MITのScratchのサイトに自分のアカウントをつくる必要があります。
Scratchのページから、自分用のScratchアカウントをつくりましょう。
[1]「Scratchに参加しよう」をクリック。アカウント登録のダイヤログが開くので、ユーザ名とパスワードを入力して、「次へ」をクリック。アカウントの認証
Scratchに登録すると、本人のアカウントかどうかを確認するために、リンク付きのメールが届きます。届いたメールを開き、アカウントの認証をします。
[1]「Please confirm the email address for ユーザー名 on Scratch!」という件名でメールが届くので、開きます。これで、準備が整いました。次回はさっそくプログラムをはじめてみましょう。