プログラミング習得に必要な時間は?時短の学習方法とは?

こちらは、プログラマー職に就くためにプログラミング知識・スキルの習得を目指す方向けの記事です。IT人材の需要は増え続けると予想されているため、プログラマーとして働くことは失業の可能性が低く、将来の安心につながるでしょう。プログラマー求人広告の募集条件には「即戦力になる人を求む」など書かれていることもあります。では、プログラミングスキルが即戦力のレベルに達するにはどのくらい学習が必要でしょうか。

本記事では、未経験者がプログラミングスキルを習得するまでにかかる時間の目安を詳しく解説します。さらに、時短でプログラミングスキルを習得するコツについても紹介します。

プログラミング習得に長時間の学習が必要か

プログラミング学習においては、まったく知識がない未経験者でも1年ほど独学すれば、プログラマーのスタートラインに立つことができます。さらに、プログラミングスクールなら、3~4か月で入門コースを履修できるでしょう。

もちろん、それなりに努力も必要ですが、本気で取り組めば超えることができるハードルです。

文系の人と理系の人では習得時間に差があるか

文理か理系かにかかわらず学習時間に差はありません。

また、プログラマーの最終学歴から見ても、文系出身の方が全くいないというわけでもありません。

IT人材白書2020によると最終学歴で「IT・情報系以外の文系」を専攻分野していたITエンジニアは全体の30.2%を占めています。一方、IT・情報系出身者が36.0%、IT・情報系以外の理系が26.4%、その他7.4%といった結果です。

むしろ、PCへの抵抗意識や勉強がそもそも苦手といった要因に左右されるでしょう。

参考:情報処理推進機構「IT人材白書2020

どこまでを習得するかで必要な時間も異なる

冒頭で、未経験者がプログラマーのスタートラインに立つために独学で1年と述べましたが、プログラミングの習得時間は目指す技術レベル次第で大きく異なります。

WordPressを使って図表・グラフ・イラストなどをHTMLで表示するぐらいのスキルであれば、プログラミングスクールで1か月ほど学習すれば身に付けることができるでしょう。文系のプログラミング未経験者でも、職場の先輩から指導を受ければ、数か月後には実務レベルのプログラミングができるようになります。入門レベルであれば短期間で習得できるでしょう。

しかし、企業でアプリ作成を担当するレベルになるにはより高度な知識と技術が必要です。実務経験を何年も積まなければならないでしょう。独学であればさらに時間がかかります。

実践レベルのプログラミングスキル習得に必要な時間

職場環境や実務内容に応じて求められるスキルのレベルを3段階に分けて、各レベルに到達するまでにかかる学習時間の目安を説明しましょう。

①入門レベルのスキル習得(ちょっとしたアプリの制作ができるレベル)

②プログラミング初級者レベルのスキル習得

③プロとして転職できるレベルのスキル習得

プログラミングの入門レベルを習得するには200時間

未経験者がプログラミングスクールの入門コースに通った場合、一般的には3か月コースを履修した段階で基本的な知識とスキルを身に付けることが可能です。あるいは、1~2か月の追加レッスンを履修するケースもあります。

このことから、一般的に入門レベルに達するまでにかかる学習時間は最低200時間と考えることができます。

3か月間で確保する学習時間の例  
平日2(時間) × 5(日) + 週末4(時間) × 2(日)) × 12(週間) = 216時間

上記の計算式は、スクールに通いながら自宅でもしっかり自習することが前提です。

会社に勤めている人でも可能なスケジュールとして、2時間のレッスンを週に2回スクールでこなし、残りの平日も自宅で2時間かけて学習します。また、週末は4時間ぐらい勉強時間を設けます。

このスケジュールを実践すると、3か月の入門コースと自習で200時間程度の学習時間で習得できる計算です。

もし、独学で入門レベル(ちょっとしたアプリの開発ができるレベル)をクリアする場合は、スクールほど効率的な学習はなかなか望めません。およそ300時間以上を目安にするとよいかもしれません。

プログラミング初級者レベルのスキル習得には2,700時間

プログラミング初級者として認められるには、IT企業で1年程度の実務経験が求められます。もちろん、毎日の自習も怠りません。プログラミングを職業として実践している人は、基本的に次の自習活動を行っています。

  • プログラミング能力アップを目的とした学習
  • プログラミング市場の調査・データ収集
  • アイデア構築につながるトレンド情報収集

1年間の実務に従事しながら上記のような勉強を自主的に進め、初級レベルに達するには2,700時間ほどかかります。

1年間で確保する学習時間の例  
(8時間勤務 + 自習2時間)× 250日 + 入門レベル習得の200時間 = 2,700時間

平日8時間の勤務時間と自習2時間を追加して、1日10時間の学習時間と考えます。これを1年間(250日勤務)とすれば2,500時間になる計算です。

※休日はしっかり休むスケジュールで計算しています。

この2,500時間と入門レベルの習得時間200時間を合算して、初級レベル習得にかかる学習時間を2,700時間とします。

なお、オンラインなどプログラミングスクールで徹底的に学ぶ場合は、未経験者の初級者コースで12週間のカリキュラムを組んでいるスクールもあります。1日10時間の学習時間(勤務時間を含む)として、12週間(土日祝日も含む)の840時間で初級レベルを習得するカリキュラムです。

もちろん、個人の能力や努力次第で差はありますが、スクールには多くの成功例があることを知っておきましょう。

プロとして転職可能なスキルの習得なら7700時間

即戦力として就職・転職ができるレベルを習得するには3年以上の実務経験が目安です。

つまり、3年間実務をこなしながら毎日の自習を行うとすれば、先述の計算式から割り出すと7,700時間が必要です。内訳は入門レベル習得に200時間、実務と自習を3年間継続して7,500時間、合算すると7,700時間です。

ただし、上達のスピードは個人差があります。早い段階でコツを得ることができれば、ずっと学習時間は短縮できるでしょう。3年間経験せずとも、実務2年の人がIT企業のプログラマーとして転職した例もあります。

一つのプログラミング言語を習得するために必要な時間

プログラムの基礎知識として、世界的に最も需要が高い言語はJavaです。Webの基幹システムからアプリ、ゲームソフトと幅広い分野の開発言語として利用されています。

PHPとHTMLもプログラム言語としては人気が高く、WordPressではこれらの言語が使われています。最近ではAI開発の分野ではPythonが、アプリ開発にはRubyというフレームワークも評判です。

そのほかにも、CSSやC++といったC言語、JavaScriptやSwiftやGOなど新しい言語もニーズを拡大しています。

そこでプログラマーとして活躍するためには、これらプログラム言語のうち複数を習得する必要があるでしょう。

Javaの習得には300時間程度

Javaの習得には1年以上かかるとされていて、数ある言語のなかでも習得が困難だとされています。

「単にjavaが書けるレベル」までには300時間程度学習する必要があり、少しハードルが高いプログラミング言語です。

また、Javaはコンピュータの発展とともに進化を続けてきた主要言語であり、応用範囲の広さはピカイチです。StrutsやSpring、MVCといった開発基盤(フレームワーク)を多数実装し、開発ツールもバラエティに富んでいます。

このように、javaはバージョンアップのスピードが速いため、絶えず学習していかなければならない点にも注意しましょう。

Pythonの習得には200~300時間

Pythonは初心者向けの言語で、あらかじめプログラミングに必要な機能が備わっていて便利です。しかもシンプルなコードを採用しているため、習得も比較的に早いとされています。

Pythonでスマートフォンアプリを作成するレベルになるためには、遅い人でも200~300時間あれば習得できるでしょう。なお、スマートフォンで遊ぶタップゲームであれば100時間前後で作成できるようになります。

HTMLやCSSの習得は3~6か月

WebページといえばHTML言語がよく使われていて、もっとも習得しやすいプログラミング言語です。経験ゼロでも数か月の独学で習得可能とされています。また、HTMLと合わせて利用されるCSS(カスケーディング・スタイル・シート)ですが、こちらはWebページのスタイルを整える言語です。

CSSはHTMLと合わせて覚える方法が一般的で、HTMLとCSSの習得には半年間もあれば十分でしょう。ブログのデザイン構築や変更、テキストや写真・図表のレイアウトなどが自由に使うことができるようになります。

ただし、HTMLとCSSはアップデートの頻度が多いため、新しい機能が追加されるごとに学習する必要があります。しかし、アップデートに関する学習は他のプログラミング言語でも必要とされるプロセスで、プログラマーは一生涯勉強を怠ることができない職業です。

簡単なアプリの開発まで~Rubyフレームワークの習得時間

ある程度プログラミングの基礎を習得した人が、実践としてアプリ開発が可能になるまでにかかる学習時間についても簡単に説明します。

アプリ開発に必要な学習時間の目安
・電卓アプリ作成は12時間
・ToDoアプリ作成は24時間から36時間
・Ruby初心者がアプリ開発まで300時間

早い人で1ヶ月程度(24~36時間)あれば、スケジュール管理に最適な「To Doリスト」の自作アプリを開発できるようになるでしょう。

To Doリスト開発は、入力ページ作成から入力データの登録、期日の登録をして、スケジュール管理をします。ポイントは期日前通知機能の設定で、これらはいずれも簡単なプログラミングです。

また、Rubyフレームワークを使ってアプリ開発ができるようになるには300時間程度かかります。Rubyフレームワークとは、大規模なWeb系アプリやWebシステム開発において利便性の高い土台となるソフトウェアです。Rubyは開発言語として注目度が高いため、ぜひ習得しておきたい言語でしょう。

プログラミングを時短で習得する方法

プログラミングに関する知識やスキルを習得するまでにかかる学習時間は上述の通りですが、少しでも早く実践したい人は、次の時短方法をお試しください。

プログラミングは実践しながら学ぶ方法がベスト

「習うより慣れろ」とは職人業界の常套句ですが、これはエンジニアの世界でも同じです。知識や技術を学びながら、同時並行で実践を繰り返すことが技術習得の近道です。

To Doリストなど入門レベルのアプリを自作する

段階的にいろいろなプログラミングを自作しましょう。入門レベルで自作可能な「To Doリスト」から始めるといいかもしれません。現役プログラマーのほとんどが、最初につくるアプリケーションともされていて、PHPやJavaScriptで作成すると学習効果も高まるでしょう。

また、HTMLとCSSを学ぶ際にブログなどWebサイトを作成してもよいでしょう。SEO効果を意識して、PV数やCV数(アクセスや販売などの実績)が高いWebサイトを作りこむことで収入も期待できます。

既存アプリのカスタマイズでスキルアップ

普段使っているアプリをもとに、より利便性を高めるためのアイデアを考えだし、追加機能の実装方法を調べながら作成することも上達の近道です。もちろん、自作アプリのバージョンアップも実行してスキルアップを目指すとよいでしょう。

フリーランスで実務経験を積む

初級レベルに達すれば、フリーランスで請け負うことができる案件を探します。案件をこなすことこそが最高の実践経験で、現場の厳しいチェックを受けながら、プログラミングスキルを磨き上げることができます。もちろん報酬も発生するため、プログラミング学習に対するモチベーション維持になるでしょう。

プログラミングスクールに通う

独学のデメリットは、時間的ロスが多くなってしまう点と途中で挫折するリスクが高い点です。とくに働きながら独学を貫くことは簡単ではありません。

そこで、プログラミングスクールに通うことも時短方法のひとつです。しかも、プロの指導を受ければ、確実な知識力とスキルが身に付きます。通勤ルートにプログラミングスクールがある方は教室通いがおすすめですし、通うことができる範囲にスクールがない人はオンラインスクールもあります。

人気のオンライン・プログラミングスクールとして、次の3つを紹介しましょう。

TECH I.S.(テックアイエス)

転職レベルのスキルを習得するにはおすすめです。副業・フリーランスで素早くデビューしたい人にも頼りになるスクールです。

ポテパンキャンプ

プロからの評価が高く、ポテパンキャンプ出身者でプログラマーとして第一線で活躍している方はたくさんいます。実力をとにかく伸ばしたい人におすすめできるスクールです。

COACHTECH(コーチテック)

9〜21時まで対応してくれるフリーLINE相談による個別サポートが評判のスクールで、短期間で実力が身に付くカリキュラムが評判です。

基礎学習には無料オンラインサービスを活用しましょう

会社に勤めながらプログラミング学習をする場合、費用や時間的余裕がないため独学を余儀なくされる人もいるでしょう。しかし、それでは効率よく知識・スキルの習得ができません。

そこで、無料のプログラミング勉強サイトがおすすめです。プログラミングの知識・技術が身に付くように、論理的にカテゴライズされたレッスンカリキュラムが提案されています。プログラミング勉強サイトの種類は実に豊富で、ピンポイントで学びたい分野を自習できます。

最近人気のプログラミング勉強サイトとして、以下2つのサイトがおすすめです。

Progate
ゲーム感覚でプログラミングが習得できるシステムで、スキルレベルもグラフ化でモチベーションアップのサイトです。有料コースも人気です。

ドットインストール
一番人気のプログラミング勉強サイトで、どなたでも効率よく学習できると評判です。入門レベルからのスキルアップに役立ちます。

効率よくプログラミングを学習しよう

プログラミング学習を成功させるコツは、目的意識と学習の習慣化です。そのためには、自分のペースに合わせた学習計画を丁寧にスケジュール化することです。ここで述べた習得までにかかる時間目安をもとにして、無理なく実践的な学習プランを立ててみてください。